2009年4月7日火曜日

14-35の得意技?

情緒感に関しては14-35はライカに負けると私は感じている。しかし、得意技もある。



14-35&E-30

このレンズで一度は撮りたいと思っていたのがビル。 無機質な素材が溢れている現代建築。
そこには、何の装飾もない。明治時代の建物にあった装飾は一切なし。
敢えて言えば色使いで変化を持たせているぐらいか。

背が高くなっていること、工法が船舶のようになったこと。工期が短いこと。コンピューターで制御
されていること。機能的には充実しているが、人間的味わいは全くないように思う。
木質住宅を愛する私には、まったく嬉しくない建物である。

簡単に言えば金属とガラスと石油化合物で出来ているのである。




14-35&E-30

人間にやさしい建物であるかはさておき、規則性に富んでいることは間違いない。これだけの高さがあるということは階数があり、それだけ窓もある。

このような被写体に対して、容赦なく14-35は描写をしてくれる逞しいレンズである。
軟弱さなど全くない。さらにE-30との組み合わせがそれを加速する。
E-3とは味わいが違う。ドライというか薄口というか、それがこの14-35と絶妙な組み合わせであると
私は考えている。






14-35&E-30

とはいえこのような桜を撮影しても悪くはない。光に透かされて見える花びらも冷静に写し取っている。
生命が薫るというよりは、構造の美を正確に表現しているようである。
さらにそこにある光を。

4 件のコメント:

ブライアン さんのコメント...

ライカ大好きさん

凄い迫力ですね。
長岡はムラタのビルくらいしか無いので撮れないです。
以前撮ってたら警備に撮影しないように、と言われました。

ここのブログに変わろうかな?

LEICA DAISUKI さんのコメント...

ブライアンさん
おはようございます。
迫力ありますか?

場所によってはそうなのでしょうね。
タイ国大使館の建物も歴史的な建物ですから
敷地の外から撮影したら「ダメ」と警備の人に言われてしまいました。

ここのブログ簡単ですよ。
私に出来るのですからね。(笑)

Kiyo さんのコメント...

ライカ大好きさん、
うーん、変だな。
14-35mmは、12-60mmとかのしっかり、クッキリのパキパキ系と違って、よく色乗りもするし、暖かい写真も撮れますが、今回のエントリーの記事を字義通りに解釈すると、14-35mmは、生物のぬくもりのない冷たい描写しかできないレンズに思えてきます。

これは、多分、一筋縄でいかないこのレンズの一面に過ぎないと思います。

確かに、Summiluxの描写と比べると、過剰な色の濃さがないですが、その分光に、雑味もないです。14-35mmも、Leica Dレンズほどまでは行かないですが、ちゃんと色濃くも撮れますし、暖かい描写もできます。

尊敬するゴミゼロ倶楽部の「おばさま」さんの北海道大沼の朝靄の中の夜明け前の写真などは、14-35mmでないと撮れない世界と聞きました。
また、オーロラの撮影にも活躍したと聞きました。

もちろん、都会ののビルを描写するのにも、活躍します。

しかし、14mmのワイド側の良さは、風景写真において、どこまでも、潰れずに、細かい自然の中の、いろいろな光景を余すことなく撮影できることにあると思います。

パッと撮影して、でも、目でも見えていない花びらや、落ちる葉っぱや、動物の毛並みまでが、写り込んでいる、その描写力に、驚嘆します。

最大の特技は、撮影者にも見えていない被写体を撮影してしまう描写力だと思います。

どこまでいっても、難しいレンズなのかもしれません。

LEICA DAISUKI さんのコメント...

Kiyoさん

今日は!!
字面通り解釈しないでくださーい!!(笑)
このレンズの凄さを違う方向から表現してみました。

ビルを撮影しているということは「正確な描写」が可能であるということです。
それはレンズが優秀だからですね。

北海道の方のお話は、まさにそれであると思います。

光の透過性が素晴らしいということに他なりませんね。

Kiyoさんのご説明もまさにそれを言い表されていると思います。


桜の話も御注目下さい。
光ということ言っていると思います。
これを感じられるということは、タダ者ではないということですね。


私はズミルックスはは熟年のレンズと思っております。ズミルックスというレンズが地上に生まれて、相当な時間を経ています。
デジタル化されたとはいえ、これまでの歴史の上にあるのは間違いないですね。

14-35は青年のようなレンズであると思います。オリンパスの技術の結晶ではありますが、その姿を持ったのは最近です。

ズミルックスは人間の目で感じ撮れる姿形だけでなく、その中にある命をも表現することになっていると思います。

大人のレンズなので、それをさり気なく行っています。

14-35はそのような表現とは違う表現を持っていると現時点で感じています。

味わい方の違いもあると思いますが、情感豊かな描写という感じよりは、瑞々しい透明感を持った写実性豊かな描写力を持っていると感じます。


その点、150は持っているように思います。
あのレンズは別格であるように感じています。